貴様!何様?会長様!?
当たり前のように、そんなことを言う。
さっきの優しい目は、見間違いだったのだろうか。
「だっ、だいたい私はモノじゃありません!ましてや、“会長のモノ”なんて絶対絶対、絶対に嫌です!!」
………。
………あ。
生徒会室に訪れた、沈黙。
やっと自分の言ってしまった失言に気づき、目を泳がせる。
「…お前さ、いい加減その減らず口、無理にでも塞いでやろうか」
“―――ぐいっ”
「ぅにゃっ?!」
いきなり伸びてきた零会長の手が、私のあごをとらえた。
目と目が合う。
いつもの、余裕な笑みを浮かべる零会長。
「もう1回言ってみろよ」