貴様!何様?会長様!?
なかった訳じゃない。
だけど新入生というよりは、生徒会の新人、という意識が強かった。
「今日は何の日?」
「お花見会、です」
「新入生歓迎会だろ」
あぁ、そっか。
新入生歓迎お花見会だ。
「零がお花見さしてくれるってさ」
「……え?」
そ、それって…零会長は私が邪魔だったんじゃなくて。
お花見をさせてくれるために…?
嘘…そんなのって。
「アイツ照れ屋だからさ、こういう時だけ嘘つくんだよ。損な性格だよな」
困ったように笑う克也先輩。
零会長が、そんなふうに思ってくれていたなんて。
正直びっくりで。
不意をつかれたような感じがして。
でも、それよりも、嬉しさが大きくて。