*♥先生の彼女♥*【完】
今日連れてこられた病院はこの前の病院ではなく、静かでのびのびとした住宅街の中に建つ病院だった。
あたしはその建物の前に立つ。
" 大崎産婦人科 "
看板にそうかかれているのが目に入る。
あたしは、お母さんと一緒にその病院に入る。
キーっ
少し古いドアなのか音を立ててドアが開く。
周りにはあたしと同世代の人ではなく、明らかに年上の20後半~30前半の方ばっかりが診察に来ていた。
お腹の大きな妊婦さんやまだお腹の出ていない妊婦さん、どちらも後悔の顔ではなくとても柔らかく嬉しそうな顔ばかりがそこにあった。
何故か周りは、居場所違いなあたしを見ているように思えた。
あたし…
ここに居るの嫌…。