*♥先生の彼女♥*【完】
「・・・優姫、俺の為に学校、辞めるのか?」
先生は今にも消えそうな悲しい声でそう言う。
あたしは、頭を左右に振る。
『先生のせいなんかじゃないよ。あたし、先生の事嫌いじゃないからそんなんで学校辞めたりしないよ~』
あたしは、作り笑顔と共にそう言う。
「じゃぁ、何で辞める必要がある?」
さっきとは違い少しイラだったような声で言う先生。
『・・・めんどくさくなったの!高校って義務教育じゃないし、辞めてもいいんだよね?それにあたし、やりたい事見つけたの。だから、辞める事にしたの』
あたしは、さっきよりももう少し笑顔を作る。
だけど、今にも涙がこぼれそうだよ・・・。
「ホントは、どうなんだよ?うちの学校はな、退学届けを受け取って受理されるまでに1ヶ月はかかるんだよ」
先生は眉間にシワを寄せてあたしを見る。
『それは・・・今すぐ辞めたいからお母さんが何とか言ってくれたんじゃ・・・ないかな?』
あたしは苦し紛れの嘘を付いた。
「・・・そうか・・・」
先生はどこか、ほっとしたようなそんな表情を浮かべているように見えた。