*♥先生の彼女♥*【完】
少し低い舞飛の声が部屋に響く。
今・・・急に舞飛の声低くなった?
気のせいかな?
あたしは、そのまま舞飛をみつめていた。
舞飛は黙ったまま一点を見つめている。
何・・・この重い沈黙?
と、その時丁度舞飛の携帯電話が鳴った。
舞飛は「ちょっと、ごめん」
と言って電話に出た。
何を話しているのか分からなかったけど、舞飛の顔を見るととてつもなく驚いている表情をしていた。
電話を終えた舞飛は少し慌てながらも冷静を装いながらこう言った。
「俺、そろそろ帰るな?」
そして、その場から立つとすぐ玄関に向かって歩き出す。
その後ろについて行くあたし。
電話で何言われたんだろう?
さっき言った事は本当?なんだよね??
一目惚れって事。
ずっとあたしを思っていてくれたって事。
ねぇ舞飛・・・
あたしは、心の中で不安を消すかのように何度も何度も舞飛の後姿に問い掛けた。