*♥先生の彼女♥*【完】
「遅かったわね」
『うん・・・悠矢の部屋で寝ちゃったみたい・・・それよりお母さん病室に来なかったね?』
「行ったわよ?花を買ってからすぐね」
そう言えば花瓶の花・・・
あれ、お母さんだったんだ。
頭の中でさっきの疑問の辻褄が繋がった。
あたしが寝ている間にお見舞いに来た人がお母さんで良かったとほっと肩をなでおろした。
『そう・・・だったんだ…』
「悠矢君…早く目を覚ますといいわね…」
『うん』
この日はこのまま家に帰った。
家に帰って一人になると考える事は一つ…
先生、目覚ますよね…?
神様と言う人がいるのならばあたしの願いも叶うよね…?
今まで神様の存在自体、信じた事なんてなかったから
こんな時にお願いするのは虫がいい話だけど…
だけど、あたしは先生ともう一度
話したい。
この気持ち全部話したい。
長い長い一夜が明けた。