*♥先生の彼女♥*【完】
ガラガラガラ…
しばらくして病室のドアが開く音が遠くで聞こえた。
「ゆ…き?優…姫??」
ん?
あたしの事を…呼んでる。
誰だろう…
とても懐かしいようなこの声…
この声の持ち主は確か…
「ゆうきっ!!ねぇってば!!」
あたしは瞼を開けると目の前には菜々の姿がある。
あたし…寝てた?
夢?じゃないよね?
『菜々?どうしたの?』
「お見舞い来たんだよ~!それより優姫ケータイ見てよ!!」
『あ、そうだよね…ケータイ?』
「何通も送ったんだけど返信ないから焦ったけど、澤本先生が交通事故に遭ったこと聞かせれてもしかしてって思って来てみたらそうだった」
『詳しく知ってるの?』
「あ…、あのね、あの事故の日…」
菜々は何か知っているかのようにその後の言葉を詰まらせた。
「実は…あの日の昼休み澤本先生の部屋に行ったの。そこで菜々が先生の気持ち試したらまだ優姫の事思っているの知って、優姫が先生との子妊娠してるって言ったの…そしたら慌てて車で優姫の元に向かう途中に遭ったの…」