*♥先生の彼女♥*【完】
家に帰ると決まって部屋で一人声を殺しながら泣いた。
家に帰っても先生の事が心配で心配で食事もまともに取れなくて、夜も眠れない日々が続いていた。
体には大きな負担になっている事くらい分かっていたが、自分ではどうにも出来なかった。
そんな日の真夜中だった。
真っ暗で静まり返った部屋に響く電話の着信音。
ゆっくりケータイを開いて発信者を確認する。
あたしは、そこに表示されていた名前を見て目を疑った。
【澤本 悠矢】
知らないはずの先生の電話番号。
何でケータイに入っているんだろう?
一瞬夢なのかと思いつつも電話に出る。
通話ボタンを押すとともに高鳴る胸の鼓動。
こんな時間に掛けて来るなんて…