*♥先生の彼女♥*【完】
先生のお葬式には、お通夜の時より多くの人が参列した。
その中に、交通事故を起こしてしまった男の子と母親も来ていた。
先生のお母さんに何度も何度も深く頭を下げ泣いていた。
他にも先生にお世話になった生徒達も来ていた。
もちろん、菜々の姿もあった。
そして、一人1本の花を先生の棺の中に入れていった。
花の中でやさしい顔をして眠る先生。
その光景をあたしは黙って見つめていた。
花が全員入れ終わると、先生の棺のフタがされた。
そのフタの周りに開かないように釘が打ち込まれる。
『うっ…』
あたしはその光景を見ていられなかった。
まるで、胸は張り裂けそうだった。
いや、イヤ、嫌
まだお別れなんてしたくないよ…
『やめて!!ヤダ、ヤダ…先生はまだ生きてるよぉ―…』
あたしはその場で泣き叫んだ。
あたしの瞳からは大粒の涙が溢れ出した。
もう、どうにかなってしまいそうだった。