その瞳にうつるのは
休憩時間。
麗亜はノートに何かを書き記していた。
円。円の中に星。その周りに解読不能な文字の羅列。
岬は偶然それを見てしまい、なんとなくで聞いた。
「それ、なあに?」
麗亜は岬の存在に気づいていなかったらしく、酷くうろたえた。
「あ、ううん。なんでもないよ」
「ふーん?そっか。ねぇ、麗亜ちゃんこっち来ない?これからダベルんだけど」
「私はいいや。行くところがあるから」
「ふーん?うん、分かった」
岬は友人達のもとへ戻って行った。
岬が去った後、教室の端に位置する彼女の席の周りはしんとしていた。
男子は高校生にもかかわらず走りまわっているし、女子は隣のクラスにいるのが多かったからだ。
だから、麗亜には気楽だった。
「…見つけた」
麗亜は思い立ったように兄のクラスへと歩いて行った。
「あの…お兄ちゃんいますか?」
麗亜が3年6組に行くとクラスの男子達が騒ぎ出した。
その人混みから1人出て来た。
その人物が“お兄ちゃん”だった。
「あれ、どうしたんだ?レイア」
「ちょっと」
“お兄ちゃん”と麗亜は人気のなさそうなところへ行った。
「どうしたんだ?レイア」
「あのね、見つけたよ」
「そうか。案外早かったな。もっとかかるかと思ったけど。分かった。ほら、時を止めてるけど、本来なら授業が始まってる。早く行きなさい」
「うん、ありがう。お兄ちゃん」
麗亜はそう言って自教室まで掛けて行った。
麗亜はノートに何かを書き記していた。
円。円の中に星。その周りに解読不能な文字の羅列。
岬は偶然それを見てしまい、なんとなくで聞いた。
「それ、なあに?」
麗亜は岬の存在に気づいていなかったらしく、酷くうろたえた。
「あ、ううん。なんでもないよ」
「ふーん?そっか。ねぇ、麗亜ちゃんこっち来ない?これからダベルんだけど」
「私はいいや。行くところがあるから」
「ふーん?うん、分かった」
岬は友人達のもとへ戻って行った。
岬が去った後、教室の端に位置する彼女の席の周りはしんとしていた。
男子は高校生にもかかわらず走りまわっているし、女子は隣のクラスにいるのが多かったからだ。
だから、麗亜には気楽だった。
「…見つけた」
麗亜は思い立ったように兄のクラスへと歩いて行った。
「あの…お兄ちゃんいますか?」
麗亜が3年6組に行くとクラスの男子達が騒ぎ出した。
その人混みから1人出て来た。
その人物が“お兄ちゃん”だった。
「あれ、どうしたんだ?レイア」
「ちょっと」
“お兄ちゃん”と麗亜は人気のなさそうなところへ行った。
「どうしたんだ?レイア」
「あのね、見つけたよ」
「そうか。案外早かったな。もっとかかるかと思ったけど。分かった。ほら、時を止めてるけど、本来なら授業が始まってる。早く行きなさい」
「うん、ありがう。お兄ちゃん」
麗亜はそう言って自教室まで掛けて行った。