俺様ご主人様


「えッ…ぃ…ぃいよ…」


「…」


翔の腕があたしを動けなくさせる


ドキドキドキドキ…


心臓がひさしぶりに跳び跳ねている


何を…されるの?


「…なーんてな!」


パッと翔が離れる


「…へ?」


「別になんもしねーよ
お前なんて興味ねーし」


ズキッ…


そうだよね…


こんな豪邸に住んでる
お坊ちゃんが
貧乏な自分になんて
手ぇ出すわけ無いじゃん


ばかみたい


もしかしてあたし…
期待してた?


何に?


翔は自分の事好きかもしれないって…?


だって…初日から一緒に寝るし、

何回も蓮くんから助けてくれるし、

笑って撫でてくれる大きな手が…


期待させちゃうんだもん


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