俺様ご主人様


バシャッ


「やだぁ~ティーをこぼしてしまいましたわ☆」


わざとにも程があるよ…


あほらし


素通りしようとしたとき…


…げ。目が合った


「そこのメイド、拭きなさいよ」


はぁぁ~…


「わかりました」


びしょびしょになった大理石の床を拭く


まだ近くにいる楓さん


…なによ。
早くどっか行ってよ


「はい。終わりました
…よろしいですか?」


無言で去って行った楓さん


…なんだったんだろ…


フラッ…


ぅ…ダメだ…倒れそう


大理石に膝まつく


その時 向こうの方から
翔の腕を組んだ楓さんがやってきた


…翔…


ぼやけてきた視線の先に映った人


「…だったんですのぉ♪」


「…へぇ」


……笑った


有り得ない…


翔はいつも楓さんの話には興味が無くて
いつも素っ気なかった。笑うなんて考えらんなかった


なのに…


今…


翔が笑顔で
楓さんの話を
聞いている


…何で?


何でよ…ッ


やっぱり2人は
結婚するんだね…


「ッ…」


バタンッ!!


「華南!?」



あたしは 倒れた







.



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