大好きな想い
「じゃあ何で美術のときはしゃべるの」
永井はもう怒ってるのを隠そうともしないで凛に言った。
「それは……あ…やっぱなんでもないです。すいませんでした」
…凛?
「じゃあ静かにすることね」
永井は少し勝ち誇った顔で笑った。
あたし、こういう先生嫌いだなー…
つまんない授業してるくせにさ、やたらと怒るの。
好きな生徒には褒めてばっかのくせに……
足悪いなら先生やんなきゃいいのに…
「…はい」
って…あたしと凛が怒られてるはずなのに凛だけ謝ってる…。
「…凛、ごめん」
「何が?」
「凛にだけ誤らせちゃって…」
「別に。俺も永井嫌いだし」
「そっか、ありがと」
「…ん」