エゴイズム☆キララ
ホテルで両親と別れ、1人で家路に付く中

ポッカリと穴が空いたみたいに虚しさを感じた



さっきまでワイワイキャッキャッしていたのに、いざ1人になると自分だけ別の空間に居るような気がしてならない



電車の窓から見える景色は、高い建物ばかりで空を見難くしている


それが余計に孤独感を思わせる




誰かと繋がっていたくて、携帯をバッグから取り出しメールを打ち始めた




今から帰るね
今日の晩ご飯何?




普段、要はメールを面倒臭がるので返事がないかもしれないと思った


だが直ぐに携帯が自己主張するように、バイブが鳴った




生姜焼き




たった1文だった

絵文字も顔文字もない4文字


それだけでも返事をくれた事、自分の好物を作って待っていてくれている事に少し心が温まった気がした
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