エゴイズム☆キララ
美亜は嬉しそうに「美味しい、美味しい」と言って、次々と口に頬張っている



「そんなにガッツかなくても誰も取らねえよ」



隣に座っている要が微笑ましく美亜を見ていた



「ほら、こぼすなよ」



美亜の口の周りに付いたクリームを要が拭ってくれた



「じゃあ、要ちゃんには苺あげるね」



ケーキの上に乗った苺をフォークで刺し、要の口元へ運ぼうとすると


幼かった要の顔が大人の顔になり



「何時までも面倒見てやれねえから」



寂しそうに呟き、美亜の頭をポンポンと撫でると要の姿が段々と薄らいでいく




要の存在がどんどん遠くなる気がして…



「要ちゃん!要ちゃん!!」



どんなに叫んでも悲しみが増すばかりで…



助けを求めようと一の方を向くと



「美亜、何時までも一緒にはいられないよ」






―――今のままいられない



誰かの言葉が頭の中に響き………


…―――――
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