エゴイズム☆キララ
「美亜は小さい頃から免疫が付いちゃってるのよ」
彼女は何が言いたいのだろうか
綾子は不服そうに美亜を覗き見た
「だって、あの若さで海外勤務よ。それに、あの容姿!!文句の付けようがないじゃない」
確かに要ちゃんはブサイクではない
では、カッコイイのかと問われると・・・
いや、フツーっしょ
「そこの感覚よ。小さい頃から慣れてるから麻痺しちゃってるんじゃないの」
羨ましそうに綾子は言うが、やっぱりいまいちピンとこない
憧れる要素を事細かに教えて欲しいものだと思う
「そろそろ戻らないと」
綾子の言葉で時計に目を向けると、昼休憩終了10分前を指していた
「じゃあね、美亜。何か情報が入ったら教えてね」
厳しいお局様がいる課の彼女は一足先に戻って行った
それから1週間後、10月1日付けで正式に要ちゃんの異動が発表された