エゴイズム☆キララ
「お疲れ様で〜す」
瑠璃は佐々木と反対側から声をかけ、お酌をした
「ああ、ありがとう」
美亜は瑠璃の隣に付き添い、輪の中に加わるのかと思いきや…
「久しぶりの日本はどうですか?」
佐々木を気にせず要に話しかける瑠璃
「それでですね」
先程の話の続きだろうか
負けじと身を乗り出す佐々木
「………」
テーブルの上にある、殆ど手の付けられていない料理に目がいく美亜
誰1人として噛み合ってはいない
そこで1つの食べ物に目が止まり
「ぷっ、プリン!!」
好物がある事に気が付いた
「美亜さんもそぉ思いますよね?!」
瑠璃に話を振られるが
「………」
美亜の視線は一点に降り注いでおり、無反応である
そんな様子に気付いたのは要であった
「ほら」
目の前にプリンの乗った皿が差し出された
食べていいの?!と、視線で訴え、穏やかに目を細める要を肯と認識し、手を付けた
「うっまーい!」
好物を手にした美亜は強者だ
結局、要を勝ち取ったのは美亜であった