エゴイズム☆キララ
午後からは通常業務に戻るため、研修室には行かず営企の部署へ戻った


その前に…と思いトイレへ行くと



「………っ!!!!」



佐々木が鏡の前でメイクを直していた



「…お疲れ様です」



若干引き攣りながらも悟られないよう、営業スマイルで挨拶した




佐々木から1番離れた位置にポーチを置き、美亜も鏡を覗きお直しを始めた



「新入社員の相手疲れたでしょ?」


「ええ、まあ…若いですから」


「“若い”と言っても白石さんと同じ年の子もいるでしょ」



佐々木が口にした“若い”という単語の部分だけが強調されたように聞こえ、チロリと鏡に映る佐々木の顔を見遣った





次期お局様貫禄があり、正直に「そうですけど…」とは言い難く



「ええ、まあ…」



曖昧に濁しておいた
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