エゴイズム☆キララ
「ねーねー、何してるの?」
やっぱり退屈なのだろう
美亜はジッと大人しく出来ず、要の背後から抱き着いた
「勉強だよ」
「へー」
美亜は彼が初めて勉強している姿を見た気がするのだ
「要ちゃん、お勉強してるんだ」
「だから、邪魔するなよ」
大きく頷くものの、忠告なんて彼女の辞書に『ない』に等しいのだ
「ねーねー、何のお勉強してるの?」
「はぁーーー」
要は溜息を零した
「美亜はさ…」
自分に絡んでいた美亜の腕を解き、クルリと椅子ごと彼女の前に向き直った
「大きくなったら何か成りたいものはあるのか?」
真面目に取り組む事を諦め、この際、他人の『夢』でも書いてやろうか、と思った
「美亜の?」
「そう、美亜の。美亜は何に成りたいんだ?」
「美亜はね…」
彼女は少し俯き、恥ずかしそうに口を開いた