晴れのち恋
今日最後の勇気を振り絞って、手を繋いだ。




翔は黙って握り返してくれた。





私の顔は真っ赤だったと思う。




自分でもわかるくらいに熱かった。






「…」


「……。」





この間の沈黙も私にとってはすごく幸せな時間に思えた。




翔の大きな手が本当に安心できた。



もうこの気持ち我慢できないかもしれない。




「着いた…。」


「ん、じゃあな!」


「うん。また明日バスでね♪」


「おう!」





そう言って翔はまたさっきの笑顔で手を振って帰って行った。



恋ってこういうものなのかな?
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