四 神 〜 しじん 〜

「!!!!!!」


・・・その速さは風のように一瞬で

 数人の刺客達が気付いた時にはもう・・・
声を挙げる間もなく同時に切り裂かれ、吹き飛んだ!

「何事だ!!!」


 突如の出来事に刺客達は慌て、一斉にそちらの方めがけて矢を構えるが…


 矢を射つ間もなく…


状況を把握する間もなく…


 走り込んできた馬の背上で大きく武器が掲げられると・・・
頭上から“円”を描くように振り落とされた!!!



 地を揺るがす豪快な馬の一蹴りが辺りに響き渡り


 残された刺客達が、まるで風に煽られた“砂煙”のように、その場から凪ぎ払われた…



…まさに一瞬の出来事…



「うわぁぁぁぁ…」


 耳を裂くような叫び声が聞こえ・・・

最後の敵が背中から切られ落ちて行く…



「白虎王か……!?」


 あまりにも“鮮烈”な光景に 勾陣 はその場から目を離す事が出来ず、ただ呟く…。


「…いえ……」


 玄冥 も驚きの余り、上手く声が出ない…。

兵士達も茫然と“事”の成り行きを見てるだけ…


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