四 神 〜 しじん 〜


「黄竜城から東方領に渡っては…!?」


「馬鹿な!!
そんな事をすれば、全力で駆けても1日は潰れる!
 あの場所はただでさえ起伏の激しい土地…
高所に立てこもられたら、いくら 青龍 でも“事”だ!!」


「…ではどうしたら…」


“案”を白虎に否定され、祝融にはもう良い方法が思いつかない。


「祝融!! 
お前は兵士達と共に、この炎を収めろ!
 風向きが変われば町に飛び火する可能性がある!!

 これ以上燃え広がらせるな!!」 


「…はっ!!」


 祝融が我に返り、
気が引き締められる。

 主の命令はこんな時でさえ、的確に正確だった。



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