四 神 〜 しじん 〜


「黄竜よ、あの陣形は
“凝石の獄”
あの防御に矢は効かん…

 しかも、高所にいる敵に向かって行くなどすれば、たちまち此方が蜂の巣にされてしまうぞ」


 そう、敵は起伏の激しいこの地形を利用し、
周りを崖に囲まれた高所に固まり、
幾重にも盾を重ねて自分達を包み込み、防御している
 だがその僅かな“隙間”からは矢じりを覗かせ、
狙い撃ちしようと出て来た者を一網打尽にするつもりだ!!


あきらかに敵は“長期戦”を狙っている。


 この季節…
今は底から上向きに吹く風が、
日が落ちると、底に巻き込む様な風向きに変わる…

 そこを“火攻め”などにでもされたら、
一瞬の内に皆、焼き殺されてしまうだろう…。


 …これは、“この土地”を完璧に知り尽くしていないと出来ない“作戦”だ。
 “唯一”の突破口は
“足留め”状態…。



 …どうする!?



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