四 神 〜 しじん 〜
一 章  黄竜
 紀元前 中国 

 豊かな自然と、豊富な物質に恵まれたこの広大な土地は、東西南北、四つに分かれた領土を「 武神 」と呼ばれる王達によって統治されていた。


北の領土を治める   

    北方神 「玄武」

東の領土を治める

   東方神 「青龍」

西の領土を治める

   西方神 「白虎」

南の領土を治める

   南方神 「朱雀」

これら四人の武神達は
“ 四神 ”と呼ばれ、

 それぞれの領土で異なった獣を護り神としており、豊かな領土を狙う数多の侵略者から、土地や民を守る為、己の守護獣を彫り込んだ神の宿りし“ 神器 ”
を武器に闘う。


そして、四神の長と言うべき者…。


中央を治める

   皇帝 「黄竜」


 守護獣は・・・

    霊獣“ 麒麟 ”

頭に角をはやし、躰は鹿、顔は龍に似て牛の尾と、馬の蹄を持つとされる。

“ 信義 ”に厚く、
古代中国の哲学で、万物を構成、支配するとされる思想…

五つの金属=五金
(金、銀、銅、錫、鉄)

五つの元素=五行
 (木、火、土、金、水 )#
五つの色素=五色
 (赤、青、黄、白、黒)

これらの一柱を担う。


五金は“ 金 ”で、
 神器は“ 剣 ”

金で創られた柄に、霊獣 麒麟 が彫られている。

 五行は“ 土 ”を表し、季節の変わり目を象徴とする。

 五色は“ 黄 ”で、黄竜の色を指し、黄色の衣を纏っている。


 中央には領土と言うものはなく、そこで暮らす民もいない。
あるのは存在を誇示する城のみ。
 ここを主として、土地は四分割され、それぞれの領土や文化が繁栄している。

 広大な領土中心に一際高く大きくそびえ建つ皇帝の居城“ 黄竜城 ”

多くの者達が城に住み、政や領土の管理を行う。

 軍事、政治、あらゆる面での中心部であり、他国同士の国交も黄竜城で行われる。

 黄竜城は、四領土すべての物や文化が集まる、言わば首都であり、重要な中枢部だ。

 その周りを囲むようにして重要な核を護るのが、
 難攻不落・鉄壁の要塞
と言われ、圧倒的強さを誇る四領土の王、四神である
< 6 / 46 >

この作品をシェア

pagetop