四 神 〜 しじん 〜
南方領にて、鳳凰 ( ほうおう)の“ 化身 ”が誕生して 早、25年・・。


 時代の終結にむけて運命が進む中、黄竜の早世が問題視される…。

 その間、数えきれない程の戦いがあったが、黄竜が討ち死にした事は一度もない。
多くの者が病か、突如の変死によって皆、若くして亡くなっているのだ。

 原因は不明・・・。

預言による運命か、何らかの呪いか、それとも……

 “ 身内 ”による暗殺か・・・。

度重なる事件に“裏切り”の言葉を植え付け、それぞれの内に、疑心だけを残していく…。


 黄竜の血筋は、男子君主制であるため、跡継ぎが出来ないまま死んでゆく者も多く、

 遂に8年前、
生後ひと月にも満たない、唯一の跡継ぎが死亡し、やもなく存命であった六代前の黄竜が再度即位したが、既に長寿であった為、三年持たずに寿命により、世を去った…。


 これによって、完全に黄竜の血が絶え…


 以来五年間、黄竜不在のまま時が過ぎて行く…。


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