\恋愛*不協和音/

「優乃、深愛が呼んでるよ」

鞄に教科書を詰め込んでいた私は、深愛ちゃんへのプレゼントを鞄の奥から取り、
教科書が音をたてて落ちたにも関わらず廊下に出た。

優乃、と呼ぶ声が聞こえる…

間違いなく深愛ちゃんの声。

暫く話していたとき、
金山先生が視界へ入った。

先生は、
「なーにやってんだ、お前らぁ。牧原は部活だろ。いいのか?」
気がつくと30分以上経ってた…
「せんせ、今日、私の誕生日。」
先生はニコッ、とかっこよく笑って、
そうか、おめでとうと言って私に小さなプレゼントをくれた。
私が中身を確認していると、
小さな小さな置物があった。

慌てて先生の方を向くと、

先生は後ろ姿で手を振って去っていった。
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