自分、遠賀家に住んでおります。



爪を切るために、
二階のベランダに出た


「わぁ…きれー…」

夜空には満天の星が輝いていた



こうやってじっと見てると、
全部忘れちゃいそ…

パチンッ

パチンッ




『キコ?』

ビクっとして後ろを見ると、
カズが立っていた

「なんだ…びっくり
させないでよ…」

『悪ぃ悪ぃ!隣…イイか?』

「ん。星キレイだよ…」



パチンッ


『アキ…あのさ…』

「ん?」


パチンッ

『あのさ…あの…』

パチンッ




『あ…あー!やっぱイイや!
また今度!』

「はぁー?!
ちょっとー!最近そのパターン
多くない?なんかアタシに
隠してるっしょ」

『別に!イイから!』

「はぁ…?」

パチンッ



よく分からん

『それよりさー、オマエ
今日なんかあった?』

「え?なんで」

ドキッ…



『なんか帰った時、
めっちゃ疲れてたから』


ソレはカズもでしょ、
と突っ込みたくなるのを
押さえて

ちょっと感心。



はぁー。

カズにはかなわないや



「ね…カズって好きな人
いる…んだっけ?」




< 111 / 137 >

この作品をシェア

pagetop