自分、遠賀家に住んでおります。


彰太は集中治療室にいた


『中には入れませんよ』

「近くに行くだけでイイんです
お願いします!」


アタシは透明な壁に近づいた


「しょ…おた?」

『…か?』


小さな声で『美加』と
言った声の彰太は
何本ものチューブで繋がれてた




嘘…この人…彰太?


身体中の肉が痩せ骨が出て
ガリガリの彰太

目は虚ろで半分も開いてない



『…か…』

プラスチックの壁の中で
彰太がコッチを見て
小さく手を動かした



『…かれ…ょ?』


別れよ






そう言った





< 60 / 137 >

この作品をシェア

pagetop