水色の涙
お話し
昔はあたしもいい子だった。
すごくすごくいい子だった。
気はきくし、何よりお手伝いも出来て返事も出来る。
「明るい笑顔が素敵だね、真里佳ちゃん」
親戚にあたる叔母さんから言われたのを思い出した。
「明るい笑顔・・・素敵。か・・・」
なんか、あたしに合わないほめ言葉。
「うんっありがと。叔母さん」
なんて、当時返していたっけ?
はあ・・・昔のほうが出来いいじゃんね。
この前、めんどい正月の集まりでじぃじの家に行った。
その時聞こえた陰口。
コソコソッ
「ほら、あそこにいるでしょ??」
「ん?あっ、茶髪みたいな子?」
「そうそう。あの子、柏原さんとこの娘さん」
「えっ!!!柏原さんの?」