どうも、
「入って良いよ、雛春」
くるりと振り返って先輩が言うと、後ろから現れたのは見覚えのあるくせっ毛。
「あ、お前、」
目を見開いて言った俺の視線の先には、昨日のあいつがいた。
目の前のあいつも、驚いたように目を見開き口を開いた。
「あ、昨日の…」
「なに?知り合い?」
朽木が呟くと、すかさず先輩は興味津々といったように朽木の首に腕を回した。
すると朽木はその行動に対して無反応で、朽木が動揺していない様子を見ると、二人の間では日常茶飯事のようだった。
「知り合いと言うか、昨日家に来てくれたっていうか、」
と、言葉を濁しながら言う朽木に対して、先輩は「家?なんで家?え、二人って友達だったの?早く言いなさいよー!」と想像で話を進める。
先輩の想像力はつくづく尊敬する。ほんとに。
それに対して「友達じゃないけど、」と呟く朽木に、少し泣きたくなったのは言うまでもない。
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