どうも、



そんな俺に気づいたのか、擁一郎は俺の肩をぽんっと叩き、「にしても、朽木くん、何で生徒会室なんか見たかったん?」と話をそらした。
擁一郎に気を使われるなんて、なんだか悔しくなる。

擁一郎の質問に対して、朽木は少しだけ嬉しそうな顔をした。
くそ、可愛い。


「は、い。えっと、桜に『うちの学校の生徒会は美男子がいっぱいいるのに、雛春は学校来ないのかーぁ』ってしつこく言われたから」

「あーぁそう言うこ、と……ん?」


いつも馬鹿騒ぎしている擁一郎の顔が珍しくくもる。
いや、多分俺もだけど。


「え、朽木くんて、『美男子』が多いって聞いたから、来たん?」


擁一郎がたどたどしく質問すると、朽木は「まぁ、そうですね」とさらりと答えた。





.
< 11 / 71 >

この作品をシェア

pagetop