どうも、



***



なんだかそわそわしてしまって、いつもより早足になった気がする。
あいつが学校に来るとは限らないのに、俺の顔は心なしか綻んでいた。


授業開始は8時半。
学校に着いたのは7時。
明らかに早過ぎた。ていうか自分キモい。
そんなことを思いながら教室に入った。
案の定誰も来ていないようで、少しがっかりしてしまった。

時間もあることだし、と生徒会室に向かう。

生徒会メンバーのみが持つ鍵で生徒会室の扉を開け、窓から外を見た。
どうせ朽木はいないのに。

はぁ、とため息をつきながら自分の特等席に腰掛ける。
するとこんこん、と遠慮がちに扉を叩く音がした。
教師か?そう思い「どうぞ」と声をかける。

キィと音をたてて、怖ず怖ずと開いた扉の向こうには朽木がいた。





.
< 19 / 71 >

この作品をシェア

pagetop