どうも、



目線を反らしながら言う朽木は、まるで少女漫画の主人公だった。

まるで夢みたいで驚いてしまって、また椅子から落ちそうになってしまった。


「だ、大丈夫ですか?」

「あ、わ、わりぃ」


俺の腕を掴んだ朽木の手は、女みたいに小さくて、また胸が高鳴った。

ふと朽木を見上げると、思っていたより近い距離に顔があった。


「、!」


思わず顔を反らしてしまった。
あぁ、かなりわざとらしいだろ。今のは。


「ねぇ、会長さん、」


じわりと鼓膜に響く声。
耳元に寄せられた朽木の唇が微かに動いたのが分かる。


「くち、」


朽木の名前を言いかけたとき、き閉めたはずの扉が大きな音をたてながら開いた。






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