どうも、
見つけて



「げほ、…っ!」


一瞬何が起こったか分からなかった俺と朽木と擁一郎は、擁一郎のむせ返る声で意識を取り戻した。


「な、せんぱ…え!?」



泉士先輩 が 擁一郎 を 殴り飛ばした


この事実は非常に信じ難い。
いつも仲の良かった相手を、こうも力強く殴り飛ばして良いものなのか。


「ああもう!ほんとイライラする!」


先輩はそう言って、倒れ込んだ擁一郎の胸ぐらを掴んだ。


(やばい、また殴るか…!?)


呆然としていた擁一郎も察したようで、咄嗟に目をつむって歯を食いしばった。


が、


「なんで、相談してくれなかったのよ」


泉士先輩は、大粒の涙を零している。
え?なんでだ?


「っ…私、勝手に調べてた。擁一郎と、それから恋人のこと」


先輩は、涙と共に言葉を落としてゆく。





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