海の思い出

「って訳で~
あたし優と付き合う
ことにしたから!」

あたしは嬉しげに
彩に報告した。

「やっぱり好きだったんだ~」

「違う。あの時はまだ
好きじゃなかったの。
けどね 」

「はいはい。
わかった。わかった!
良かったじゃん。
おめでとー」

「ありがとー!」

「うん。
頑張りなね!」

「うん。
…あれ!?
おかしいなぁ。」

「友里音どうしたの?」

「体操服が無いんだけど…」

「忘れたんじゃないの?」

「朝は確かに有ったんだけど」

「次体育だよ。
ヤバくなぁい?」

「彩。先行ってて。」

「いいから探しなよ。
あたしも手伝うから。
まさか隠されたんじゃないの!?」



その時からだった。

あたしの私物が
隠されたり、
机に変なものを
入れられたりと
たくさんの
嫌がらせを受けた。

でもその事を優に
なかなか話せないでいた。

今日も帰りは
優の自転車の後ろ。

「なぁ。友里音?」

「どおしたの?」

「朝も一緒に行こうぜ!」

「あたしはいいけど」

「やった!
んじゃあ毎朝迎えに
行くからな。」

「うん!ありがとう。」


あたしは決意した。

「ねぇ優。
あのね聞いてくれる?」

「ん?どした?」

「あたしさぁーなんか
嫌がられ受けてるんだ。」

優が黙った。
(あれ?)

優は自転車を止めると

「誰からだ!?」

怒ったような言い方。

「綾が言うには
優のことを好きだった
子からかなぁって」

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