海の思い出


優と過ごす毎日は
とても充実したものだ。



そんなある日あたしは
彩に呼び出された。


「彩!!どーしたの?」

「友里音。あたしさ。
彰くんのことが好きでさ。」

恋のことだった。

「そうだったんだ~。
なんかその二人似合うね。」


彰くんも、優と同じで
不良系の人。
茶色い髪でちょっと短髪。
確かにかっこいい。
綾もどちらかと言うと
真面目な方じゃないから
結構お似合いって
前から思ってはいた。



「でね。コクられたんだぁ。
彰くんに。」

「うそー!?
じゃあ付き合うの?」

「それがまだ返事してなくて。」

「もちろんOkでしょ?」

「うん。
ただ親友に
真っ先に伝えたくて。
じゃあ彰くんのとこ
行ってくるね~」

「いってらっしゃい」


そう言うと綾は
風のように
走り去っていった。


綾 輝いてたなぁ。
あたしもこんな感じ
だったのかなぁ。

なんて思いながら
教室に帰った。


彰くんと優は
仲がよくて
あたしと綾も仲いい。

ダブルデートとか…

考えるだけで
にやけてしまう。


「何ニヤニヤしてんだよ。」

って言いながら
頭をチョップされた。

「いてっ!!」

振り返ると優だった。

「何考えてたの?」

優の優しい笑顔が
とってもかっこいい。

「ひ・み・つ!!」

あたしは舌を出し
にかっと笑う。

こんなやり取りが
あたしの楽しみなんだ。
こうやって優とする
何気ない会話が
すっごく幸せ。


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