海の思い出
気がつけばもう12月。
街はイルミネーションで
飾られていた。
クリスマスはもちろん
優と過ごす予定。
――――12月24日
優からメールが来た。
[今から迎えに行く]
[ほーい☆
待ってま~す]
しばらくすると
インターホンが鳴った。
あたしは優の自転車の
後ろに乗っかると
そのまま優の家へ行った。
風はとても冷たい。
だけど優の背中は
すっごく暖かい。
優の家に着いた。
優とはいつもみたいに
喋っていた。
すると突然
「なぁ。友里音?」
「なぁに?」
「俺のこと好き?」
急に何を言い出すんだ。
「好きじゃなかったら
こうして一緒に居ないよ。」
「じゃあ俺のこと好きなの?」
「…好きだよ?」
「じゃあ俺にとびっきりの
プレゼントちょうだい?」
結局それか…
あたしは優に
しっかりプレゼントを
用意していた。
ピアスだ。
優に似合うピアスを
買っておいたんだ。
「わかったよ。
はい!これ…」
あたしは優にきつく
抱き締められた。
「優?
プレゼントだよ?」
「とびっきりのだっつーの」
「これじゃ嫌なの?」
「友里音。」
「え?」
「友里音がいい?」
そう言うと優の唇は
あたしの唇と重なった。
長いキス。
甘いキス。