海の思い出

優のキスで
とろけてしまいそうだ。


「友里音。
最後までしたい…。」


あたしは頭を
フル回転さして考えた。

"最後まで"って…


「優?」

あたしはとぼけたように
聞き返した。


そんなあたしの言葉を
無視するように
もう一度重なる唇。


優の手が動いた。



あたしの胸の方へ。


ゆっくり外すぼたん。



待って。

まだ心の準備が…

いきなり過ぎだよ…


「…やめて」

そう言うと優は

「ごめん」

と、悲しそうに言った。



違うんだ。
ただあたしはまだ
心の準備が
出来てないだけ…



「ジュース取ってくるわ」

寂しそうな作り笑顔で
そう言った優。


あたしは立って
優に抱きついた。


「…ごめん。
今日…今日あたしを
優のお嫁さんに…して?」

あたしは決心した。


優は

「友里音…
良いのか?」


あたしは黙ってうなずいた。



再び重なる唇。

絡み合う舌。



あたしたちは
一つになった。


二人で愛を
確かめあったんだ。


何度も…何度も…



痛かったよ。
けど優は優しくしてくれた。
涙が出たよ。
けどなぜかすごく
安心できたよ。

あたしたちは
ほんとに一つに
なったんだね。



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