オカンの館
 
久しぶりに会った姉チャンは、なんや肥ったみたいやなぁ。


「奈美、アンタ肥えたんちゃうん?」


容赦無くオカンの一撃。


「イヤや。言わんといて。ちょっとだけや」

「気ぃつけな歳いったら膝にくるで、膝に」


力士オカン、お前が言うなよ。


「幸せ肥りやも~ん。な? トシちゃん」


尻に退かれだした義理兄、俊さんの笑顔がひきつっとる(解るで、その気持ち)。
 
< 130 / 256 >

この作品をシェア

pagetop