オカンの館
 
「見てやってぇ。かわいい子なんよ~」


至福に満ちた加織の言葉に、オカンとオレは赤ちゃんの顔を覗き込んだ。




でも。




   ヴゲッ!?





思わず声が出そうやった。

その赤ちゃんは、お世辞にも『かわいい』とは言えへん。

顔が、いや、頭がめちゃくちゃに、あきらかに、異常なほど長い。

七福神の福祿寿(ふくろくじゅ)、もしくはヒョウタン、そのものやった。
 
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