オカンの館
 
「湯原!? べっちょ無いかッ!?」


奴はヨロヨロと立ち上がり、


「痛ァ~」


案外、不死身(ホッ)。


「当たり前や。あないな勢いで入って来たら、そりゃコケるわ」

「ヘヘヘ」


湯原は苦笑い。

どうやら怪我はたいした事無いみたいや。


「アホやなぁ。エンジンブレーキ使いながら入って来んかい」

「エ、エンジンブレーキ?」

「せや。なんや?」

「あッ! いや、エンジンブレーキな。アハハハハ」
 
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