オカンの館
で。
その日は秋ゆうても、蒸し暑い日やった。
野球部の部室をちょっと借りて、例の奴らとタバコを吹かす至福の授業中。
「おぃ吉田ぁ、ここ暑いし煙いわ。ちょっとそこの窓開けてくれや」
「おー」
吉田が手を伸ばし、加えタバコのまま窓を開ける。
すると、みるみる新鮮な空気が部室を満たす。
やっぱりオレには、こう言う爽やかな風が似合うぜ。
なんて呑気に思とったけど、それがアカンかった。
もくもくと立ちのぼった煙が、巡回中の先生の目に止まった。