君は、僕の青春そのものだった
正月も終わり
新学期が始まってしばらくたったころ
望月幽、彼女をみかけた
初めて見たあの梅雨のころよりもずいぶんと伸びたストレートの髪を
あのときと同じようにくしゃっと手で乱しながら
俺には全然気づかないで
どこか
ここにはないもっと遠くを見つめているように
すれ違った彼女にまた
惹かれていた。
そしてその日の帰り
由香子と偶然コンビニ会って
ついつい喋ってしまった
気になっている女の子がいる、
なんて。
ちょっとの強がりもあった。
もしかしたら由香子は
おれが由香子のことを好きだったことを知っているんじゃないのかって
思ってたから。
もう違うってことを伝えたくて。