サクラノコエ
なんだ。

そうなんだ。

よかった……理紗が変な病気じゃなくて。

「じゃあ、地味なのはたくさんあるのか?」

「ないったら!」

よかった。

ホントに。

「お前を怒らすと怖いわけだな」

「もう! 松永さんいじわる!」

「はいはい」

からかう俺に腹を立て膨れる理紗の頭をヨシヨシすると、

「引いた?」

と、心配そうに俺を見上げてもう一度聞いてきた。

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