サクラノコエ
「そ、そりゃよかった」

やべぇ! キュンと来たぁ~!

モヤモヤが解消されたせいか、理紗がますますかわいく見える。

「あのさ、あさって、俺、バイトのあと用事なにもねぇんだけど」

「うん」

「いつも学校まで歩くだけだしさ、たまには一緒に飯食いに行ったりしねぇ?」

「え……?」

「あ、だから、ほら! いつもおにぎりもらってばっかだし。お礼つーか」

軽い口調で理紗を誘いながら、秘かに口から心臓が出そうなほど緊張していた。

まるでたった今思いついたみたいに言っているが、もともと理紗を誘ってみようと考えて、教習所の予約を入れずバイト後の時間をあけておいたのだ。
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