サクラノコエ
「過去になにがあったかは分からないけど、俺、ちゃんと行くから心配すんなよ」
「私が行けなくなったら?」
「ん? 体調くずしてってこと?」
「う、うん」
「じゃあさ……」
やたらと不安がる理紗。
よほど嫌なことがあったんだろうな。
俺は理紗の不安を少しでも解消してやろうと、ペンと紙を探してカバンをのぞいた。
ボールペンは仕事でいつも使っているからすぐに見つかったが、学校もない今日は、紙らしいものがカバンに入っておらず、仕方なく駅前で配っていたポケットティッシュの中に入っていた広告の紙を取り出して、その裏に自分のケータイ番号を書いて理紗に手渡す。
「俺のケータイ番号。こんな紙で悪ぃけど」
「ううん」
「私が行けなくなったら?」
「ん? 体調くずしてってこと?」
「う、うん」
「じゃあさ……」
やたらと不安がる理紗。
よほど嫌なことがあったんだろうな。
俺は理紗の不安を少しでも解消してやろうと、ペンと紙を探してカバンをのぞいた。
ボールペンは仕事でいつも使っているからすぐに見つかったが、学校もない今日は、紙らしいものがカバンに入っておらず、仕方なく駅前で配っていたポケットティッシュの中に入っていた広告の紙を取り出して、その裏に自分のケータイ番号を書いて理紗に手渡す。
「俺のケータイ番号。こんな紙で悪ぃけど」
「ううん」