サクラノコエ
自分がどうしたいのか分からず混乱する頭で、次にとりあえず送ったのは

『俺が仕事中ってわかってんのにメールすんなよ』

と、まるで怒っているような言葉。案の定、理紗からも

『ごめんなさい…』

と返ってきてしまった。

『いや、そういうことじゃなくて。仕事中じゃ、こうやって会話的なやり取りができないだろ? お前パソコンだし』

次のメールを送ってから、時間が気になり時計に目をやる。

休憩時間が残り少ない。

返事を待つこの時間がもどかしい。焦る気持ちを表すように、つい指先で膝をトントン叩いてしまう。


来た!

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