サクラノコエ
『それって、松永さんが私と話をしたいって思っているってことですか?』

理紗の問い掛けに、再びドキンと胸が鳴った。

話がしたい? 

俺が? 

理紗と?

ヤベぇ。時間がない。

焦りからかなんなのか、鼓動が早まる。

俺はどうしたいんだ?

俺はどうしたい?

どうしたい……?

俺は……

『悪いけど、休憩時間もうすぐ終わるんだ。俺、今日4時で仕事あがるから、それぐらいに店の近くに来れる?』

理紗に会いたい。と、思った。

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