サクラノコエ
しかし理紗からは

『多分、大丈夫だと思います。はっきりとは言えないんですけど』

会うことをあまり歓迎していないような返事。

仕方なく、今度は

『来て』

と、強い表現でメールを返すと

『わかりました』

俺の強引な言葉に迷っていたのか、返事が戻ってくるまで少し間があいた。

『じゃあ4時15分ぐらいに、とりあえずスーパーの側のドラッグストアの前あたりでいいかな? わかる?』

理紗からのメールが受信BOXに増えていくにつれ、増えていく疑問。

理紗は一体どういう女なんだろう。

俺のどこがよくて近付いてきたのだろう。

一体なにがしたいんだろう。

なんで学校に行っていないんだろう。

どんな生活を送っているのだろう……と。

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