サクラノコエ
はじめて待ち合わせたあの日。

おにぎりのお礼メールから会話的なメールがポツリ、ポツリと続いた。

『塩? おにぎりって塩をするんですか?』

『やっぱり知らなかったんだ。お前料理とかしたことないだろ?』

『はい(恥)ごめんなさい。マズかったですよね』

『いや、マズくはなかったよ。次は期待してるからさ』

『また作っていってもいいんですか?』

『うん』

『今日みたいに仕事終わるの待ってても?』

『いいよ……って、お前がそうしたかったらだけどな』

『します! します! 松永さん具はなにが好きですか?』

『明太子』

そんなところから始まった会話メールは、そのまま終わることなく話題を変えて今も続いている。
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